2014年 06月 03日
Souvenir de Lourdes |
最初、中には小さなマリア様の像が入っているのかな…と思ったのです。
(この画像は、お掃除の時にガラスを外した時に写したもの。
実際には ガラスが中から抜けないように にかわのようなもので接着されています。)
大聖堂、そしてマリアの出現の場面のレリーフから
恐らく、ルルドへの巡礼の旅の際に、湧き水を このスポンジに含ませ
持ち帰れるようににしたものでは無いかと思われます。
Notre-Dame ノートルダム 聖母マリアを示します。
1900年頃と思われます。
シルバー・プレート
高さ3.2cm 直径2.1cmほど
SOLD
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さて、昨日の続きです...
奈良国立博物館で 昨日まで開催されていた「鎌倉の仏像」展で
私は ある仏様に恋をしてしまった。
鎌倉の浄光明寺の阿弥陀三尊坐像の、
阿弥陀如来の右側にいらっしゃる観音菩薩様だけが
今回は 奈良にお越しになられたのですが、
首をやさしく 左に(阿弥陀如来様側に)傾け
右手には 一輪の蓮の花
脚をくずし、ちょっとリラックスした感じで座ってらっしゃる姿と表情が
本当に美しく…どの角度から拝見しても 感動的。
何も考えずに ふとその姿を目の前にしたときに
一瞬 ぶわっ…というような音がして
心臓と身体に すごい衝撃が走ってしまった。
仏像を見て 涙が溢れてしまった…というのは 生まれて初めて。
鼻をぐすぐすと鳴らしながら その回りをゆっくり 何度も何度も回っていた
最終日の変な人は 私ですが
同じような感動を受けた人は多かったはず
ミュージアムショップのポストカードは この観音様だけ売切れでした。
でも、私が心のカメラでおさめておきたいのは
真っ正面のお姿でなく 右斜めから見上げた 何とも言えないライン。
今回の展覧会の広告
この右側の水月観音菩薩遊戯坐像 (東慶寺)も
それはそれは美しかったのです。
衣のひだや リラックスした座りかたと表情が、聖母マリアのようにも見え
とても不思議な感じがしました。
鎌倉の仏像の多様性も驚きで素晴らしいのですが
特に宋の影響を受けた、
ゆるやかでリラックスした表情や身体や衣のラインに
どうも私は弱いようです。
写真や文章では 伝わらない。
実物の作品を目の前で、その空気を感じる...という
素晴らしい時間を過ごせた展覧会でした。
こういった胸に響く感動こそ、自分の仕事の中で もっとも重要なこと。
仏像であったり、絵画や音楽であったり、
そして自然の景色であったりするのですが
これから出会っていく 小さな品々の中にも
共通する何かを 感じて探して行きたいと思っています。
…と、
感動したあとは ちょっと おセンチな店主でした。^^
ああ、またいつか是非 あの観音様に会えますように。
考えると胸が躍ります。
by manges_tu
| 2014-06-03 00:14
| ◇ロザリオ、クロス、メダイ